ミュータンス菌と砂糖

無菌状態のマウスにミュータンス菌と砂糖（蔗糖）を与えますと虫歯ができるのですが、その他の糖では虫歯はできないのです。

ミュータンス菌は蔗糖とだけデキストランというネバネバした物質を生成して、歯の表面に菌が付着し、酸を作ります。

他の糖では虫歯はできないのですが、一旦デキストランによって菌が付着していまいますと、他の糖も分解して酸を作ってしまいます。

砂糖は、グルコースとフルクトースを各一分子ずつ含む二糖類です。

ミュータンス菌が作るグルカン合成酵素により砂糖の結合を切断して、そのとき発生するエネルギーを利用してグルコース重合体のグルカンを合成します。

切り離されたフルクトースのほうは、ミュータンスが生存、増殖する際のエネルギー源として使われています。

ミュータンス菌が口腔内に生存し続けるには、歯が必ず必要です。これは、乳児や歯の抜けてしまった高齢者ではミュータンス菌の検出率が低く、硬い表面を持った支持体を必要としているからです。

ミュータンス菌は砂糖からノリのように粘着性の高い物質を作って歯にくっつくこと、また酸を産生するという二つの点で虫歯の敵と言われているわけですが、大量の砂糖がなければ病原性は示さないということです。

つまり、問題なのはたくさんの砂糖となりますから、食べ過ぎはいけないということです。

裏返して言いますと、ミュータンス菌が悪作用しない程度でしたら大丈夫だということです。

母親の口の中には、ミュータンス菌だけでなく、悪玉菌を退治する乳酸菌などに代表される善玉菌もたくさん棲んでいます。

それらを赤ちゃんに移すことは、大事なことでもあると言われています。

ですから、まずは自分の口内環境を整えることが重要と言えるでしょう。

感染してしまった赤ちゃんは、フッ素の歯磨き粉で一日二回歯磨きをしてください。

歯科クリニックには、フッ素を塗ってくれますし、子ども用のキシリトールのタブレットもありますから、相談してみましょう。

ミュータンス菌情報館へようこそ！このサイトは管理人の備忘録としての情報をまとめたものです。

ミュータンス菌は、連鎖球菌の一種です。