ミュータンス菌とは
ミュータンス菌とは、グラム陽性で通性嫌気性の連鎖球菌の一種のことです。
人間の口腔内にも存在し、う蝕の原因菌の一つです。1924年にJ. K. Clarkeによって発見されました。
なお、ミュータンス菌とは、現在Streptococcus mutansのことを主に指していますが、過去にはミュータンス群のことを指していた時代があります。
S. mutansやS. sobrinusなどがありますが、それらすべてがミュータンス菌と考えられていました。
しかし、DNAによる同定法などが確立したことから、それらが別の菌であることが判りました。
子どもの虫歯予防に、どうして親の口の中の状態が関係しているのでしょうか。
それは、ミュータンス菌という虫歯の悪玉菌が生まれたばかりの赤ちゃんの口にはゼロで、乳歯の奥歯が生える頃に周囲の大人の唾液を介して感染することが明らかになったからなです。
両親がミュータンス菌をたくさん持っていますと、離乳食を与える際などに唾液を介して感染し、虫歯になりやすい子どもになります。
ですから、子育て中の両親は、子どもの虫歯予防のためにも、自分たちのミュータンス菌を減らさなければなりません。
ミュータンス菌は、ソブリヌス菌とともに虫歯の原因菌の一つとして注目されているものです。
生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には存在せず、親や周囲の大人から感染すると考えられています。
食品中の糖分から、粘りけがあり水に溶けない不溶性グルガンを作り、このベタベタ成分を利用して歯にくっつくことができます。
また、酸性の環境下で、酸素や糖がまったくない飢餓状態でも酸を作ることができます。
一旦口の中に大量のミュータンス菌が感染しますと、歯磨きをしたくらいでは、菌量を減らすことはできません。
ミュータンス菌は砂糖を餌にネバネバのグルカを作り、ミュータンス菌の表面には螺旋状の突起物があって、それが歯の表面に捻じ込むようにして歯にくっついていしまうからです。
ミュータンス菌などの細菌が集合して塊りとなり、歯の表面に形成された膜がバイオフィルムです。
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